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電子顕微鏡の世界探索 ~黒カビの胞子~

私達を取巻く環境には色々な生物が取巻いています。その中で酵母のグループは人にとって役立つものも多く知られている一方で厄介な物も多く知られています。今回はたまたま目に止まった酵母の仲間で黒い色素を持つクロカビを見つけましたので胞子のSEM 観察をしてみました。予め試料台に張ったカーボンテープに光学顕微鏡用のカバーグラスを4 x 4 mm に切断したものを張りつけその表面に粘着性を持たせる為にメッシュセメントをコーテイングしておきます。メッシュセメントが乾いたのを確認し試料台の裏側のネジ穴に少し長めのネジを取りつけて固定します(直接手を触れない為)。試料台の表面をクロカビの表面に軽くふれますと胞子が付着します。普通はこれから蒸気固定をするのが定法ですが今回は無固定で40-45度の乾燥器に入れて乾燥させた後表面にオスミウムをコーテイングして観察しました。成熟花粉、シダ等の胞子はかなり表面が強固ですので直接乾燥したままで観察が可能だと思います。


2500 倍の像です、表面に凹凸がありますが詳細はまだ不明です。

5000 倍に拡大した結果ドーナツ状の表面にすじ状の突起があるようです。

10000 倍にしてみました。ドーナツ状の中心には突起がある事がわかります。

10000 倍でドーナツ状面を上からみた場合表面の凹凸は連続するものと突起状の二種類があると思われます。

子供の頃駄菓子屋さんの店先で見たお菓子をおもいだします。

記事監修

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