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マグネトロンスパッタの成膜

スパッタ装置

マグネトロンスパッタの成膜について少し詳しく見ていきましょう。
図では分かりやすくアルゴンガスを導入したイメージを表しています。

プラズマを作るためのガス

真空装置の中でプラズマを作るのに必要なガス原料は、主にアルゴンガスが利用されます。
アルゴンガスを利用する理由は、不活性で他の元素と化学反応しにくく、スパッタ率が大きいためです。
また、低価格でも高純度なガスが普及していることも特徴です。

最初の電離

電極間に一定以上の電圧が加わると、陽極側から熱電子が飛び出してきます。
この熱電子がアルゴンガスとぶつかることにより、さらに電子が飛び出して、次々と連鎖的に電離されアルゴンガスを陽イオンに変えていきます。このとき、電離した電子が元の状態に戻ろうとするときに光を放出します。プラズマが光って見えるのはそのせいなのです。

マグネトロンプラズマの中の状態

プラズマの中では、電離前のアルゴン原子、放出された電子、陽イオン化されたアルゴン原子が不安定に入り乱れている状態が作り出されます。
プラズマ
放出された電子はマグネトロンによる磁力線に捉えられ、円運動を繰り返しながら次々とアルゴンガス分子に衝突を繰り返します。マグネトロンのスパッタ効率が良いのは、電子を磁場で捉え、アルゴンの電離を促進するためです。
マグネトロンスパッタのプラズマが局所的に明るいのは、磁場がそこに集中して電離が頻繁に行われている場所だからです。

スパッタリング

陽イオン化したアルゴンは、マイナスを帯びたターゲット面に引き寄せられ、速いスピードで衝突します。
ターゲットに衝突した勢いで、ターゲット金属の粒子がスパッタされて飛び出します。

弾き飛ばされたターゲット金属の粒子は、気体分子とぶつかりながら試料へ届きます。
金属粒子同士がぶつかり合いながら粒子成長するものもあります。
試料に粉雪が降り積もるイメージを持っていただくと良いでしょう。
スパッタ
最終的に試料に到達した金属粒子は、一粒一粒が集まり膜を形成します。
粒子の大きさは金属種類により異なるので、目的の膜を作るために最適な金属を選ぶ必要があります。

まとめ

  • プラズマの中は気体分子とマイナスイオンが入り乱れた不安定な状態。
  • 電離したマイナスイオンが元の状態に戻ろうとする際に光を放出。
  • プラスを帯びた陽イオンがマイナス極のターゲットに衝突。
  • 飛び散ったターゲット金属粒子は気体分子にぶつかりながら試料に降り積もる。
  • 金属の違いによって粒子の大きさが異なる。

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